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僕は小学校から10年間、不登校でした。だけどさまざまな出会いやきっかけがあり、高校生3年生の時に起業しました。僕の経験が同じように不登校で悩んでいる子の役に立ててばと思い、今までも僕の実体験をもとに発信てきました。だけど不登校にはいろんなタイプがあるので、僕の体験がすべてに当てはまるとは思っていません。ということで、不登校の経験がある方々との対談企画を全8回に渡ってお届けします。
たくさんの事例の中で共通することはなにか。また不登校の経験がいまどのように活きているのかを聞いてきました。

第1回のゲストは、不登校からバンドマンになった「JERRYBEANS」です。

※この対談は、書籍「不登校から高校生社長へ」に収録したものを、一部加筆・修正したものです。

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(プロフィール)

JERRYBEANS ( 山崎史朗 ・山崎雄介 ・八田典之)

1998年結成。双子の兄弟であるボーカル&ギター山崎史朗、ドラム山崎雄介、そして不登校を通じて知り合ったベース八田典之からなるバンド。
3人とも小学校高学年から中学校3年生まで不登校で、ひきこもりだった時期もあった。
そんな経験からなるメッセージを、語りと歌で伝える講演ライブスタイルで、全国に向けて届けている。主に、学校や福祉施設または地域のイベントで、年間約100回の講演ライブを行なっている。

小幡:親に対する思いは、どうですか?僕は、父親と小2から衝突してめちゃめちゃ喧嘩してましたけど、今、超仲いいですよ。講演の話を持ってきてくれたり、新聞に載ると嬉しそうだったり。

史朗:学校を回って活動する中で、親も苦しんでたってこと、知ったな。自分らばっかり被害者みたいに思ってたけど。親も、急に子どもの問題が自分の問題になって、「学校行かへん子どもの親」っていうレッテルを貼られてしまうから、心に余裕がなくなって向き合えへん。「この子の将来が終わり」ってなってしまって、「自分はダメな親」となってしまうんやな。

雄介:親と子の心のバランスって、すごく似てるなって思う。どっちかだけのことをなんとかしようと頑張っても解決しないなって。自分の子育てを全部否定されて、心が折れてしまう親の人もいる。

知り合いの里親さんの「子育て60点」って歌があって、その言葉がすごく好きなんやけど。親も子も完璧を目指さなくてもいいと思う。お母さんは子育て60点を目指せれば十分やと思う。後の40点は自分のために使って、そこで元気になって少しでも多く心から笑えるならその姿が、子どもにとってすごく大事やなって思う。

八田:俺は、親がきっかけをくれたことに感謝してる。音楽始めたのは、親が雑誌買ってきてくれて興味持ったから。好きなことに夢中になるって大事。好きなことと出会えるきっかけを、押しつけでなく、さりげない形でくたくさん作ってあげてほしい。

小幡:僕も親には、やりたいってこと、全部やらせてもらってました。ゲームとか株とか、やりたいこと、基本的に反対されなかった。それは大きいですね。

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雄介:俺らに共通してるのは、遊びから音楽を始めたことと、それを親が否定しなかったってことかな。ちょっとでも「そんなんやってんと勉強しなさい」って言われてたら、自分に自信は持ててへんかったし、ここまで続けてこれへんかったと思う。
あと今自分にも問われてることやねんけど、講演ライブを観て下さった親御さんから「うちの子も、ジェリービーンズさんにみたいになれるようにがんばります」って言われたことがあって、親や他人が望む道筋に子どもを押しつけてほしくなくて。

きっかけはいくらでも作ってあげた方がいいと思う。自分の活動でもそこはいつも意識して気をつけなあかんなって、後はその子がこれがしたいって思えたならその手助けや背中を押してあげれたらいいと思う。

八田:思えば、今の活動をするまで不登校の経験は「恥ずかしい過去」やった。全然そんなことないのに。

史朗:そうそう。ずっと一緒に音楽やってきたけど「なんで行けへんかったんか」ってことはお互い一度だって話したことがなくて。大人になって教員向けの勉強会で講師をして、初めてそれぞれの過去の話をして人生観が大きく変わった。恥ずかしい過去でも人の役に立てるんやって。人生って無駄なことはなかったんやって心から思えた。
 
小幡:話すことで、っていうのはありますね。不登校って出すことで、いろんな人が喜んでくれる。すげー嬉しいなって。「意外と自分のこの経験、いいぞ」みたいな。隠したい過去だったのが、出していくことに価値があるって思ったのがすごい大きいですね。

雄介:怖かったけど自分の経験を喋ってみて、拍手をもらって「あっ」て気づいた。乗り越えたとは違って、納得できた感じ。今までの経験は誰かに話すためにあった出来事なんかもしれへんなって。

小幡:その期間があったから今がある、と思えた瞬間というか。

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雄介:そう、その瞬間が人生の転機やったな。不登校の時、理由がわからなくて心が整理できていない状態で、自分でも学校に行けへんことが「悪いこと」やと思ってて、なかなか声に出せへんかった。けど、わからへんことも含めて少しずつでもしゃべることや伝えることで整理できることもあると思う。

史朗:あの頃の自分にどう言えば行けたんやろって考えても、わからへんよな。どんなにいい言葉を聞いても、言葉の理解力もないし伝わらない。自分がなんでこんなにしんどいのかもわからなかったし、だけど自分と同じように悩んでいる人が大人になって笑って生きてる姿を見て「自分もあの人らみたいに笑える未来があるかもしれない」と思って欲しい。

言葉ではなく音楽で感覚に訴えたい。そして今の悩みを言葉で伝えられなくても「自分もあの人と同じだよ」ってまわりに言えることで今の苦しみを伝えてほしい。僕らにももしそういう存在の人いたらなら何か変わっていたのかもしれないしね。 

雄介:俺はずっと心が弱いし死にたい願望も強かったけど、どんな状況でもその時その時で楽しかったり幸せを感じたりする瞬間があって、生きてれば何度でもその気持ちに出会えると思う。それを伝えたいな。

八田:将来のことなんて誰にもわからへんし、みんな不安で当たり前やんな。「学校に行かないこの子の将来はどうなるんだろう」と悩んでいた親を見て、あの頃すごく不安やった。

小幡:自分が悪いわけじゃなく、あくまでもこの日本のシステムの中で合ってないだけ。16歳からは自由な世界が待ってるし、学校しか世界を知らないと視野が狭いと思うんですよね。学校の勉強とかスポーツができる、だけの評価基準じゃなくて、本当はもっといろんな基準があるから。

八田:みんなと同じように学校に合わへんくても、社会に出たら、その個性を生かせる場所がたくさんある。共通の好きなもので繋がれるし、それがきっかけで友達が増える世界がある。

史朗:そうそう。学校では「みんなと違う」でコンプレックス持つけど、社会に出たら「みんなと違う」が生きる。
 
八田: 僕らの活動もオリジナルが大事やもんな。

小幡:僕、不登校は才能だ、と思ってて。現状の仕組みに対して、なんか違うぞって、違和感を持てる。そして親を説得する力があって、「行かない」選択をしたんですよね。不登校の子って、すごい可能性がある。あと、子どもが親に相談するって、勇気出して、相当悩んでの一言だと思うから、本気で向き合ってあげてほしいって思います。

他の対談はこちら

ある日を境に一人ぼっちに。逃げ続けた先に見えた、好きと才能を生かす世界。家入一真×小幡和輝対談(前編)

不登校でもいい。学校以外に居場所を見つけよう。河合未緒×小幡和輝対談(前編)

田舎ならではの狭いコミュニティが辛かった。吉藤オリィ×小幡和輝対談(前編)

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学校は行かなくてもいい漫画付き.001




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小幡和輝へのお仕事依頼について

NagomiShareFund & 地方創生会議 Founder/内閣府地域活性化伝道師

1994年、和歌山県生まれ。約10年間の不登校を経験。当時は1日のほとんどをゲームに費やし、トータルのプレイ時間は30000時間を超える。その後、定時制高校に入学。地域のために活動する同世代、社会人に影響を受け、高校3年で起業。様々なプロジェクトを立ち上げる。

2017年、47都道府県すべてから参加者を集めて、世界遺産の高野山で開催した「地方創生会議」がTwitterのトレンド1位を獲得。その後、クラウドファンディングと連携した1億円規模の地方創生ファンド「NagomiShareFund」を設立し、地方創生の新しい仕組みを構築中。GlobalShapers(ダボス会議が認定する世界の若手リーダー)に選出。

「高画質」 小幡和輝プロフィール 横長


メディア出演 NHK・フジテレビ・日本経済新聞・The Japan Times など

著書「不登校から高校生社長へ」