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【不登校体験談】不登校の中から得られたもの。

P.N.青

息子は中学1年の秋から不登校になりました。4月から中学3年生で引き続き不登校中です。

性格は委員長より副委員長を引き受けるような、目立ちたくはないけど仕事はきっちりやるよ、という感じの割と真面目な子です。

小学校は体が弱かったので休みがちでしたが、友達も多く勉強もそこそこ出来て6年間通いました。

中学校は小規模の小学校4校が一緒になった新設の中学校で、約3分の2が別の小学校卒という構成でした。

息子が中学校で嫌だったこと

息子が私に話をしてくれた中学校で嫌だったことを書きますが、

「嫌だったことは心の奥に仕舞ってある」と言っていたので本当はもっと嫌な経験をしたのではないかなと思っています。

話し合い

グループでの話し合い。息子が発言すると「うるさい」、黙っていると「なんか意見ないの?」。意味が分からないと怒っていました。

給食当番

やらなくちゃいけないことはちゃんとやりたいしそれが当然の息子。チャイムと同時に急いで片付け、階段を下りながら白衣を着て給食室へと急ぐ。

食器などを持って教室に戻ってみるとお喋りに夢中の他の当番。当然準備は遅くなるし、そのくせ指示は出してくる。それが隔週で回ってくる。

女子の暴言

「うざい」「嫌い」「死ね」などなど。女子数名。

普段の騒がしさ

年下の子が少し苦手。だから中学生になって落ち着いた人間関係ができると期待していたけど、教室を走り回ったりふざけたりするクラスメート

幼い感じの子が多く落ち着かない。

運動会

これが不登校になる一番大きなきっかけかな。応援合戦で男女ペアになって踊りをすることになり、息子に暴言を言ってきた子とペアになってしまった。(話し合いの子と、給食当番の子と同じ人物)

応援合戦は3年生が準備や企画をして進めるので、ペアを替わって欲しいとは先輩にも先生にも言えず。

「運動会嫌だなぁ」

「運動会休みたい」

と、夏休みの間言っていました。「嫌だったら休んでもいいんだよ」と声は掛けていましたが、結局2学期が始まってからの練習は一日も休まず、当日も運動会に参加。

運動会の代休明けから体が動き辛くなって、教室には行きたくない、でも出席は確保したいという本人の希望で先生と相談して別室登校に切り替えました

重い体をなんとか起こして登校し、授業が空いている先生と雑談したり連絡帳を書いたりして1時間ほどを過ごしました。

でも段々と生気が無くなってきて、もうこれは早く休ませた方が良いと思いしばらく休むことを親から提案して、息子も休むことを決心しました

息子が好きなこと、やっていること

休み始めてから最初は無気力で1日のほとんどを布団の中で過ごしていました。少しずつですが気持ちも落ち着いて、元気になってきました。

休み始めてから現在まで、息子が好きなこと、やっていることを紹介します。

読書

図書館で漫画を借りて読んでました。市内の図書館は1枚の図書カードで20冊まで借りることができるので毎回上限いっぱい借りてました。

ラノベも大好き。買ってあげると言うと書店へも行きます。書店には当然いろいろな本があるので立ち読みしたり、興味があればラノベ以外の本も購入。

パソコン

家族共用のノートパソコンで、主に動画やSNS、投稿小説のサイトなどを見てました

動画は単純に面白いし、SNSではいろんな人がいること、中にはつらい経験をした人がいることを知って自分だけじゃないという安心感を得られました。

小説のサイトは話が面白いというのもあったのですが、自分でも書いてみたいという気持ちにさせてくれました。

小説を書きたいと思った息子は自分専用のパソコンを買おうと決心します。

お小遣いは1円も使わず、誕生日、クリスマスには現金を要求し、今年のお年玉を合わせてとうとうデスクトップパソコンとプレステ4とモンハンまで買ってしまいました。

アニメ

二次元萌えキャラ好き。アニソンも好き。

家の手伝いいろいろ

冬と春のタイヤ交換。家族4台分。

筍やタラの芽、山菜の収穫。

先祖代々のお墓を一つにまとめようということになり、昔土葬した所の掘り起こし作業。近い先祖さんの骨の一部を見つけたそう。

労働に見合ったお給料を渡しました

釣り

今一番好きな事。ヤマメ、ウナギ、メバル、カワハギ、イカなど食べられる魚。これからスッポンも取りに行く予定。

川釣りは朝6時に出て夕方まで帰ってこない位好き。海釣りは夕方から夜にかけて行くこともあって、魚によって釣り方や引きが全然違うらしく楽しいようです。

本当に良い笑顔で帰ってきます

不登校という選択をしてくれて「ありがとう」

息子は今好きなことをたくさんしています。学校へ行ってないからこそ、彼の世界は広がり、その中から得られるものは数多くあるでしょう

私も息子と多くの時間を共有することで、一度立ち止まり自分自身を見直すきっかけにもなりました。

あの時、不登校という選択をしてくれて、生きていてくれて、おまけに笑顔でいてくれて、「ありがとう」という思いです。