フリースクール

沖縄のフリースクールの探し方|「子どもの居場所」から見つける方法と、離島の窓口

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こんにちは、小幡和輝です。

僕は約10年間の不登校を経験しました。当時学んでいたのがフリースクールで、そこで過ごした時間が今の自分をつくったと思っています。その後は定時制高校を経て、国立大学に進学しました。いまはオンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」の代表として、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。

この記事は2019年に書いたものを、2026年9月に全面的に書き直しています。

沖縄については、最初に正直に書いておきたいことがあります。

沖縄県も那覇市も、民間フリースクールの一覧を公表していません。そして今回調べた範囲では、いま確実に運営していると確認できる民間施設を十分に特定できませんでした。九州の他県では、熊本が24件、大分が23件、宮崎市が27件、佐賀が9件と、それぞれ公的な一覧があります。沖縄にはそれがありません。

ですので、この記事では実在の確認が取れないまま施設名を並べることはしません。かわりに、沖縄で実際に使える窓口と、沖縄ならではの探し方を整理します。

そして、もうひとつ大事なことを書いておきます。沖縄には「子どもの貧困対策」という枠組みで整備されてきた、無料の居場所と学習支援の層があります。「フリースクール」という看板を掲げていないので検索では見つかりませんが、実質的に同じ機能を果たしている場所が県内各地にあります。沖縄で探すときは、この枠組みを知っているかどうかで結果が変わります。

沖縄で最初に連絡すべき窓口:sorae(ソラエ)

沖縄で不登校の相談をどこから始めるか。答えははっきりしています。沖縄県子ども・若者総合相談センター「sorae(ソラエ)」です。

県が設置している総合相談窓口で、不登校、ひきこもり、ニートなど、社会生活に困難を抱えるおおむね39歳以下が対象です。

ソラエ(なは)098-943-5335/火曜〜土曜 10時〜18時。中部・南部・離島圏域を担当。
ソラエ(なご)0980-43-8300/月曜〜金曜 10時〜17時。北部圏域を担当。

なぜここから始めるべきか。県が民間施設の一覧を出していない以上、地域の資源を知っている人に直接つながるのがいちばん早いからです。ネットで探して見つからないものが、電話1本で出てくることがあります。

そしてソラエ(なは)が離島圏域も担当しているという点を覚えておいてください。宮古、八重山、離島にお住まいの方も、ここが窓口になります。

また、県は「沖縄県子ども・若者支援機関マップ」という冊子を作成しています。ここに地域の支援団体がまとまっていますので、ソラエに問い合わせるときに「支援機関マップをもらえますか」と言ってみてください。

那覇市にお住まいの方の窓口

那覇市教育委員会 教育相談課 098-941-7868/不登校、非行、情緒行動、学業に関する相談。
青少年ダイヤル「なは」098-941-7867

教育相談課は、市内の教育支援センター(適応指導教室)につなぐ窓口でもあります。公立なので原則無料です。民間を探す前に、まずここを確認する価値があります。

沖縄で名前の知られたフリースクール

NPO法人 珊瑚舎スコーレ(那覇市樋川)

全国的にも知られているオルタナティブスクールです。夜間中学も運営していることが、この学校の性格をよく表しています。

夜間中学というのは、戦争や貧困や不登校などの事情で義務教育を十分に受けられなかった人が、あとから学び直すための場所です。沖縄では、戦後の混乱のなかで学校に行けなかった高齢の方が多くいて、珊瑚舎スコーレはその学びの場を民間でつくってきました。

つまりこの団体は、「学校に行けなかった」ことを人生の終わりにしないという一点で、何十年も活動してきたということです。10代の不登校も、80代の学び直しも、同じ問題として扱っている。

料金や対象年齢については公式サイトで確認が取れませんでしたので、直接お問い合わせください。

沖縄ならではの探し方:「無料塾」と「居場所」から探す

ここが、沖縄で探すときのいちばん大事なポイントです。

沖縄県は子どもの貧困対策に、他県とは比べものにならない規模で取り組んできました。その一環として、無料塾の設置、学習支援、子どもの居場所づくりが県内各地に整備されています。

これらは「不登校の子のための施設」として作られたものではありません。でも実際には、学校に行っていない子が昼間に居られる場所として機能しているところが多くあります。しかも無料です。

ですので、沖縄で探すときは検索する言葉を変えてみてください。

「フリースクール 沖縄」ではなく、「◯◯市 子どもの居場所」「◯◯市 学習支援 無料」「◯◯市 子ども食堂」で探すと、まったく違う結果が出てきます。

そして、お住まいの市町村のこども関連の部署(こども政策課、子育て支援課など)に電話して、「昼間に子どもが行ける居場所はありますか」と聞いてください。教育委員会ではなく福祉の部署です。沖縄では、この窓口のほうが持っている情報が多い可能性があります。

離島にお住まいの方へ

宮古、八重山、そしてその周辺の島々。島内に民間のフリースクールがあるかどうかは、今回の調査では確認できませんでした。ないとは言いません。確認が取れなかった、ということです。

ですので、離島にお住まいの方は次の順で当たってみてください。

1つめ、ソラエ(なは)098-943-5335。離島圏域を担当しています。島の資源を把握している可能性があります。

2つめ、市町村の教育委員会。島内の教育支援センター(適応指導教室)の有無を確認してください。公立で無料です。

3つめ、市町村のこども関連部署。子どもの居場所・学習支援の事業があるかを確認してください。

4つめ、オンライン。島に選択肢がない場合、これが現実的な答えになります。

島から本土や本島に出るという選択は、家族ごと生活を変えることを意味します。その決断をする前に、島のなかで使えるものと、島にいながら使えるものを全部確認してください。

オンラインという選択肢

クラスジャパン小中学園(オンライン)

冒頭に書いたとおり、僕が代表を務めているサービスです。完全オンラインのフリースクールで、家にいながら参加できます。在籍校で出席扱いになる仕組みを整えていて、これまで2000人以上の子どもをサポートしてきました。

沖縄のように、民間施設の情報が少なく、離島も抱えている県では、オンラインの価値が他県より大きくなります。島にお住まいの方、本島でも近くに選択肢がない方、まだ外に出るのが難しい段階のお子さんには、現実的な入口だと思います。

ただし順番として、先に公的な無料の選択肢(教育支援センター、市町村の居場所事業)を確認してください。無料で使えるものがあるなら、そこから始めるのが筋です。

問い合わせ・見学のときに、必ず聞いてほしい5つのこと

ホームページとパンフレットだけでは、その場所の本当のところはわかりません。運営する側になって、余計にそう思うようになりました。見学に行ったら、この5つは必ず聞いてください。

1. いまも運営していますか。受け入れは可能ですか

沖縄ではこれを最初に聞いてください。県が一覧を公表していないため、ネット上には閉じた施設の情報が残り続けています。検索で見つけた場所に行く前に、必ず電話で確認してください。

2. 費用はいくらですか。無料の事業ではありませんか

沖縄では子どもの貧困対策として無料で運営されている居場所・学習支援が多くあります。同じ地域に有料の施設と無料の事業が並んでいることがあります。「この地域に、無料で使える居場所はありますか」と市町村の窓口に聞いてから決めてください。

3. 在籍校への報告書は出してもらえますか

出席扱いを考えているなら必須の確認です。「出せます」だけでなく、実際の書式や実績まで確認してください。公的な教育支援センターを選ぶ場合、この手続きの運用がすでに確立しています。

4. 週に何日、何時から何時まで開いていますか

居場所事業のなかには、週数日・午後のみという形もあります。毎日の居場所がほしいのか、週1回でいいのかで、選ぶ先が変わります。

5. いま何人くらい来ていて、どの学年が多いですか

定員ではなく実際の人数です。中学生の子が行って、来ているのが小学生ばかりだと居づらい。その逆もあります。

そしてもう一つ。必ずお子さん本人を連れて行ってください。親御さんが気に入った場所と、本人が居心地よく感じる場所は、驚くほど一致しません。本人が玄関で足が止まるなら、それは答えです。

沖縄の補助金と、公的な支援について

正直にお伝えします。沖縄県にも那覇市にも、フリースクールの利用料を補助する制度は確認できませんでした。

ただ、沖縄には他県と違う形の答えがあります。補助金で月謝を下げるのではなく、最初から無料の場を用意するというやり方です。

沖縄県の子どもの貧困対策は、全国でも突出した規模で続けられてきました。その柱のひとつが無料塾の設置と学習支援で、こども未来応援の助成事業を通じて地域の団体が居場所を開いています。

この枠組みは、不登校の支援として設計されたものではありません。でも実際には、昼間に行ける場所が無料で存在するという結果を生んでいます。補助金の一覧に「フリースクール利用料補助」という項目がなくても、お金の心配なく通える場所が県内にある。沖縄を「制度のない県」と切り捨てるのは、実態を見誤ります。

そのうえで、費用を抑える方法を3つ挙げておきます。

ひとつめは市町村の教育支援センター(適応指導教室)です。公立で原則無料。那覇市をはじめ各市町村に設置されています。在籍校を通して申し込むのが一般的なので、まず担任の先生に聞いてみてください。

ふたつめは市町村のこども関連部署が実施している居場所・学習支援事業です。前述のとおり、多くが無料です。教育委員会ではなく福祉の窓口に聞くのがポイントです。

みっつめは放課後等デイサービスです。発達に特性があって受給者証が取れる場合、世帯年収が約890万円までなら月額上限4,600円、非課税世帯は無料で使えます。日中の居場所として機能している事業所は県内各地にあります。

在籍校で出席扱いにしてもらうには

フリースクールに通った日を、学校の出席として認めてもらえる制度があります。文部科学省が要件を定めていて、最終的には在籍校の校長先生の判断で決まります。

手順はシンプルです。まず、通おうとしている場所に「在籍校への報告書を出してもらえますか」と確認します。次に、在籍校の担任の先生に「この場所に通いたい」と相談します。そのうえで、毎月の活動報告が学校に届く形をつくる。これで校長先生が認めれば、出席として記録されます。

沖縄で気をつけてほしいのは、地域の居場所事業のなかには、学校との連携の経験が少ない場所もあるということです。地域のNPOや自治会が善意で開いている場所は、行政手続きに慣れていないことがあります。それは場所の質とは関係ありません。

その場合は、保護者と学校が直接話を進めるほうが早いことがあります。「この場所に通っています。活動の記録は私が毎月お持ちします」という形でも、校長先生が認めれば出席扱いになりえます。施設側が慣れていないことを理由にあきらめないでください。

そして、話が進まないときはスクールソーシャルワーカーに入ってもらってください。スクールカウンセラー(心理職)ではなく、ソーシャルワーカー(福祉職)です。地域の資源と学校をつなぐのが仕事なので、この交渉はまさに専門分野です。

ひとつだけ言わせてください。出席日数のために子どもを追い立てないでほしいと思っています。出席扱いはあくまで、その子が安心して次に進むための道具です。目的ではありません。

沖縄全域から、もっと網羅的に探したい方へ

この記事では、確認が取れた窓口と探し方を中心に整理しました。県による民間施設の一覧公表がないため、この記事に載せきれていない場所が多くあります。お住まいの市町村から探したい方は、明光フリースクール公式メディアの沖縄県のフリースクールと補助金一覧もご覧ください。

最後に

僕が不登校だったころ、親は相当悩んだと思います。でも最終的に「行かなくていい」と言ってくれました。あの一言がなかったら、今の僕はいません。

学校に行かない選択が、その子の可能性を狭めていいはずがありません。学ぶ場所は、学校以外にもあります。フリースクールはその一つです。

沖縄を調べていて、最初は「情報が出てこない県だ」と思いました。でも見方を変えると、別の絵が見えてきます。沖縄は「フリースクール」という枠ではなく、「子どもの居場所」という、もっと広い枠で受け皿をつくってきた県です。貧困も、ひとり親も、不登校も、島の事情も、全部ひとまとめに「子どもが安心して居られる場所が足りない」という問題として扱ってきた。

だから検索で「フリースクール」と打っても出てこないんです。名前が違うだけで、場所はあります。

沖縄にお住まいの方には、こう言いたいです。探し方を変えてみてください。そして、まず電話をかけてください。ソラエでも、市町村のこども課でも、担任の先生でもかまいません。ネットの外に情報があります。

そして繰り返しますが、最初に選んだ場所が合わなくても、変えていいんです。合わなかったのは、その子のせいでも、その場所のせいでもありません。ただ、まだ出会えていないだけです。

この記事が、その出会いの手がかりになればうれしいです。

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僕自身も中学生までの10年間、不登校でした。しかし、その後は大学まで進学し、現在は会社の代表を務めています。

その経験を経て言えるのは「不登校は悪いことではない」ということ。行きたくない子を無理やり学校へ行かせるのも、良くありません。

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ABOUT ME
小幡和輝
1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。 不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。数百回の講演活動やオンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに1500人以上の不登校生徒をサポート。 テレビのコメンテーターなどメディア出演多数。著書に学校は行かなくてもいい 親子で読みたい「正しい不登校のやり方」など。ワタナベエンターテイメント文化人部門所属。